研究課題/領域番号 |
19653080
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験心理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
横澤 一彦 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (20311649)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2008年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2007年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 視聴触覚相互作用 / リアリティ / 時間順序判断 / サイモン効果 / 角度判断 / 反応選択 / 視触覚相互作用 / 視聴覚相互作用 / 3次元仮想触空間 / マルチモーダル / 高次視覚 |
研究概要 |
触覚的な角度判断課題に視覚手がかりが有用であるかどうかを検討した。実験参加者は奥行き方向に布置された角度刺激を、仮想力覚フィードバックデバイスによって探索し、その角度を判断した。視覚手がかりとして、触覚探索に同期して動く位置手がかりと、触覚空間を明示する空間手がかりを用いた。実験1では、両視覚手がかりが呈示された場合に角度判断精度の向上がみられたが、位置手がかりのみが呈示された場合には角度の過大評定が生起した。視覚手がかりの奥行きを強調した実験2では、位置手がかりによる角度の過大評定のみが生起し、空間手がかりの効果は消失した。以上の結果から、両視覚手がかりが呈示されると角度判断精度が向上することなどが示された。 行為を自動的に活性化する知覚特性を明らかにするために、課題とは無関係な刺激の消失を用いた。左右に呈示された刺激のうち片方が消失する場合には、消失側では過渡的変化が生じるが、刺激の残存した側では刺激源からの定常的な入力信号が生じている。視覚刺激の消失では、消失側での反応が残存側よりもはやく、過渡的変化情報が一意に反応の自動的活性化を決定した。一方、聴覚刺激の消失では残存側での反応の方が消失側よりもわずかにはやく、聴覚において空間的に対応する反応を自動的に活性化する刺激の決定において、定常的情報を主要因としながらも過渡的情報も寄与することが明らかとなり、視覚と聴覚では行為に影響する知覚表象特性が異なることを明らかにした。
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