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無限の過去を持つ時間発展と持たない時間発展

研究課題

研究課題/領域番号 19654018
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 数学一般(含確率論・統計数学)
研究機関京都大学

研究代表者

高橋 陽一郎  京都大学, 数理解析研究所, 教授 (20033889)

研究期間 (年度) 2007 – 2009
研究課題ステータス 完了 (2009年度)
配分額 *注記
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2009年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2008年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2007年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードTsirelson方程式 / 無限の過去 / コンパクト群の自己同型 / 雑音付き力学系 / フォック空間 / ポアソン測度 / 行列式過程 / 非衝突ブラウン運動 / 点過程 / ランダムな時間発展
研究概要

Tsirelson,M.Yorなどの研究からも明らかなように、時間発展の中には無限の過去まで遡れるものと、遡れないものがある。これまでに、数学的な結果を得られたものは、コンパクト群の自己同型に雑音を加えた時間発展である。この場合、無限の過去をもつものは、独立で同分布な雑音を与える確率分布の台の生成する部分群により完全に分類されることがわかった。この結果は可換群の場合は、矢野孝次との共著のプレプリントにまとめたように、指標を用いれば比較的容易に証明できる。非可換群の場合は、ユニタリ表現論を用いて少し工夫すれば証明でき、ASPM53巻に発表した。ただし、雑音分布の台の生成する部分群が正規部分群になる場合は、構造が明快であり、既に最終結果が得られているが、正規部分群にならない場合については、いま少し詰める必要があるため、証明の詳細は未公表の部分がある。なお、矢野孝次と平山孝夫は、最近、さらに精密化してフィルトレーションの構造およびグラフにおける興味深い例についての結果も出している。
さらに、当初の計画には含まれていなかったが、このような時間発展を記述するために、いわゆるフォック空間表現が有効であることに気付き、その基礎を見直す作業に取り組んだ。結果として、ボアソン測度の場合、フォック空間への同型写像の構成に関して母関数の役割を担う作用素を発見し、従来からの組合せ的手法によらず、明快な構成法を発見し、Proc.Japan Acad.Vol.80に発表した。また、その一般化を、Fock space associated with Poisson measures,Gibbs measures,fermion and boson pocesses,RIMS Preprint 1681(2009)として公表している。

報告書

(3件)
  • 2009 実績報告書
  • 2008 実績報告書
  • 2007 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Construction of Possonian Fock space: a simple proof2010

    • 著者名/発表者名
      Yoichiro Takahashi
    • 雑誌名

      Proc. Japan Acad. 80

      ページ: 60-63

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Time evolution with and without remote past2009

    • 著者名/発表者名
      Y. Takahashi
    • 雑誌名

      ASPM 53

      ページ: 347-361

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
    • 査読あり
  • [備考]

    • URL

      http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/~kenkyubu/takahashi/

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

URL: 

公開日: 2007-04-01   更新日: 2016-04-21  

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