研究課題/領域番号 |
19654041
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
都丸 隆行 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 超伝導低温工学センター, 助教 (80391712)
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研究分担者 |
鈴木 敏一 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 超伝導低温工学センター, 講師 (20162977)
長嶋 泰之 東京理科大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (60198322)
新冨 孝和 日本大学, 大学院・総合科学研究科, 教授 (10016082)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2008年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2007年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 重力 / 等価原理 / Gravity Induced Electric Field / 荷電粒子 / ドリフトチューブ / 自由落下 |
研究概要 |
本研究は、荷電粒子の等価原理検証実験で原理的な制限となるGravity Induced Field(GIEF)の実証実験である。GIEFは10^<-6>V/mと非常に小さく、直接計測が難しいため、本研究では金属円盤を高速回転させて強い遠心力を加えることで、等価的に大きなGIEFを作り、有意に計測できるように工夫した。 本研究での原理的な課題は、円盤内の電子が周囲の磁場によりローレンツカを受けてしまうことで、これは0.1G以下に抑える必要がある。高速回転モーターの漏れ磁場調査およびパーマロイ製磁気シールドの導入によりこの要請を達成した。また、0.1Gの磁場環境で十分観測可能なGIEFを作り出すためには500Hzで円盤を回転させる必要がある。このため、ターボ分子ポンプを改良した高速回転円盤システムを製作し、この回転速度での回転に成功した。 GIEFで誘起される電位は静電位であるため、非接触測定が必要である。このため、センサーとして静電容量電位計を製作し、振動電極からの出力をロックイン検波することで高精度の計測を実現した。このセンシング方法を用いて円盤中心部と端部の電位を比較することでGIEFにより誘起された電位計測を行った。測定結果は、おおよそ理論が予測する範囲(約1桁の幅がある)に入っているものの、振動電極を駆動するピエゾからの漏れ電場が大きなノイズを作り、十分な精度を有した計測に至らなかった。現在ピエゾを用いずに回転円盤自身の変動を用いて振動電位を得るよう改造し、再計測を行っており、ほぼ期待通りの精度がえられつつある。なお、これらの結果は日本物理学会で報告し、最終結果は専門誌に投稿する予定である。
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