研究課題/領域番号 |
19654057
|
研究種目 |
挑戦的萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
数理物理・物性基礎
|
研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
門脇 広明 首都大学東京, 大学院・理工学研究科, 准教授 (70194876)
|
研究分担者 |
田畑 吉計 京都大学, 工学研究科, 准教授 (00343244)
|
研究期間 (年度) |
2007 – 2009
|
研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
|
配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2009年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2008年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2007年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
|
キーワード | 量子相転移 / 強相関雷子系 / 磁性 / 強相関電子系 |
研究概要 |
一般に量子臨界現象は、有限温度の2次相転移に比較すると、order parameterの発散が弱く、量子臨界点の特異性の観測は容易ではない。我々は重い電子系Ce(Ru1-xRhx)2Si2や、弱い反強磁性金属(V1-xTix)203における、反強磁性-非磁性状態間の量子相転移を中性子散乱法を用いて反強磁性スピン揺らぎを直接観測することにより、明らかにする試みを行ってきた。量子臨界点にjust tuningするには、圧力パラメターを変化させることが素直なやり方であって、静水圧性が低温においても非常に良いヘリウムを圧力媒体にして低温(T<1K)領域まで実験することは、量子臨界現象を中性子を用いて定量的に調べる目的では重要である。この目的で使う圧力セルとして、金属部分からのバックグラウンドが少ない英国のラザフォード・アプレトン研究所で使われているタイプを制作し、圧力セルからのリークを止める試験および工夫を試みた。液体ヘリウムを用いたクライオスタット等でも問題になるヘリウムガスのリークは、高圧下だと簡単な設計だと無視できない量があるため、微量のヘリウムガスにより熱伝導をさせる真空槽内に入れることは可能だが、断熱真空槽内に入れるにはリーク量が大きくて問題になってしまう。なるべく簡単に解決するには、吸着剤に吸着させてしまう方法だと考えて試験を行っているが、リーク量が一定ではないこともあり現在は苦戦中である。もうひとつ工夫を行って、断熱真空槽内に入れ得る圧力セルに改良する予定である。
|