研究課題/領域番号 |
19654065
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物物理・化学物理
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
田中 晋平 広島大学, 大学院・総合科学研究科, 准教授 (40379897)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2008年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2007年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | タンパク質 / 結晶成長 / 核形成 / ゲル / 界面 / 制限空間 |
研究概要 |
我々はこれまで、脂質が形成するゲル状高分子構造中でのタンパク質結晶成長促進効果を研究してきた。本研究では、この研究を発展させ、高分子ゲル中でのタンパク質結晶化挙動と、ゲル変形による内部の編み目構造の変化が、そこに拘束されたタンパク質にどのような影響を与えるのかを調べていた。用いたモデル系はタンパク質としてニワトリ卵白リゾチーム、ゲルとしてアガロースとポリエチレングリコールを用いた。ポリエチレングリコール水溶液は厳密にはゲルではないが、その濃厚溶液中での高分子編み目内の閉じこめ効果を調べるために用いた。まず、アガロースゲル内における結晶成長では、ゲル表面での特徴的な結晶配向効果を見いだした。これは、ゲル表面がソフトであるため、異方的な結晶形をもつリゾチームの結晶が重力下で安定するために、自発的にある方向に配向することがその理由であると考えられる。一方、ポリエチレングリコール系では、ポリエチレングリコール自身の結晶化もタンパク質の結晶化と同時に起きる。このため、まず結晶化剤であるNaClの添加によってポリエチレングリコールの結晶化挙動がどのように影響されるのか調べた。その結果、NaClの添加はポリエチレングリコールの結晶化を促進し、それをFlory-Hugginsの格子モデルで説明することに成功した。この結果は国際学術誌に投稿し、受理されている。ゲル変形の効果については、ゲルの破壊による効果と、内部編み目の変形による効果の分離が困難であり、これまでのところその効果を実証することには成功していない。今後この研究をさらに発展させ、本研究で開発した光散乱装置を用いて、より微小な変形の元での結晶化挙動を研究していく予定である。
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