研究課題/領域番号 |
19655015
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機化学
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
伊與田 正彦 (伊興田 正彦) 首都大学東京, 理工学研究科, 教授 (50115995)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2008年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2007年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ナノ構造体 / 自己組織化 / ヘテロ原子 / 巨大環状オリゴチオフェン / 一次元ナノファイバー / 二光子吸収断面積 / 非常に大きな二光子吸収 / テトラチアフルバレン / カチオンラジカル / d-π相互作用 / ナノ構造 / 二光子吸収 / ナノファイバー |
研究概要 |
近年、ナノスケールの構造体に関する研究が急速に発展している。このようなナノ構造体は、溶液中で自己組織化して多量体を形成したり、そのナノ構造内の空孔に小さな分子を取り込んで包接錯体を形成する。また、ナノ構造体を鎖状につなげた系では、ナノスケールのらせん構造が出来上がるので、非常に大きな二次構造を持つ分子となる。本研究では、我々がこれまでに研究してきたヘテロ原子を含む大きなπ共役系の合成とその新しい機能の解明をもとにして、ナノ構造体をマテリアルサイエンスの鍵物質として利用する基礎を築くことを目的として研究を行った。 π系をアセチレンおよびエチレンで拡張した巨大環状オリゴチオフェンに関しては、すでに種々の環サイズの分子が合成できており、その1次元ナノファイバーや2次元フィルムの機能も解明できた。 巨大環状拡張ポリチオフェンを用いると、巨大なリングをつくることができるので、近年注目を集めている非常に大きな環状分子の二光子吸収断面積を測定したところ、最大値を示す場合には10万GM以上といった大きな値が観測された。また、グラファイト表面に分子を並べる実験を行ったところ、分子が規則正しく配列した表面を作ることにも成功した。このような表面は、小さなゲスト分子の選択的認識に使うことができるので、新規デバイスとして有用である。
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