研究課題/領域番号 |
19655028
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分析化学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
今任 稔彦 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (50117066)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2008年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2007年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 磁気ビーズ / イムノアッセイ / 電気化学検出 / マイクロアレー / フロー分析 |
研究概要 |
本研究は,磁性マクロビーズによりアレー型電気化学検出器を作製し、環境汚染成分を迅速で簡便に測定することのできる免疫測定装置を開発することを目的として、下記の研究成果を得た。 (1)単一電極検出器による二成分同時定量の検討 2つのグラッシーカンボン電極を並列に包埋した電極検出器を用いて、アルカリフォスファターゼ酵素により加水分解する2つの基質を用い、それらから生成するアスコルビン酸およびp-アミノフェノールの電極反応の可逆性の相違に着目し、二成分を同時に測定する方法を確立した。すなわち、0.5Vに印加した第一電極で両成分酸化電流を測定し、-0.1Vに印加した第二電極で第一電極で酸化されたp-アミノフェノールの還元電流を測定する方法を確立した。 (2)磁気ビーズ表面への抗イムノグロブリンA(IgA)およびG抗体(IgG)の固定化法の検討 ポリ乳酸被覆磁気ビーズ表面への抗体の固定化法を確立した。すなわち、ビーズ表面のカルボキシル基の活性エステル化の後、抗体のアミノ基とのカップリング方法を検討し、実際、IgA及びIgGを固定化した。 (3)可動磁石とマイクロバルブを備えたマルチイムノ反応セルの検討 磁気ビーズを捕捉して、その場でイムノ反応を行うためのフローセルを試作した。すなわち、流路幅2mmのチャンネルの下部にソレノイドを利用した磁石およびビーズの入排出を行うためのソレノイドマイクロバルブを設けたフローセルを作製した。 (4)磁気ビーズを利用するイムノアッセイ法の検討 確立した固定化法によりアルカリフォスファターゼを磁気ビーズ表面に固定化し、これに基質溶液を添加し、酵素反応で生成した生成物を電極検出器で測定し、2成分が同時に2つの電極で測定できることを明らかにした。また、抗IgAおよび抗IgG抗体を固定化したビーズを利用して、サンドイッチ法によりIgAおよびIgGの二成分同時測定法を確立するとともに、この方法を陰イオン性および非イオン性界面活性剤の定量に応用した。
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