研究課題/領域番号 |
19655056
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境関連化学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
湯浅 英哉 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 准教授 (90261156)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2008年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2007年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 多糖 / 海藻 / AFM / 分子デバイス / 蝶番糖 |
研究概要 |
本研究では、地中海で大繁殖している環境汚染海藻イチイヅタの主成分であるべータ1-3キシラン(13Xylan)の有効利用に資するための基礎検討を目的とする。13Xylanは、各キシロース単糖の環フリップにより、蛇腹のような伸縮運動を起こすことが期待できる。そこで、原子間力顕微鏡(AFM)を用いた引っ張り実験により、13Xylanを各種条件下で引っ張り、その伸縮性を確かめる。本研究ではタカノハヅタから13Xylanの単離を行うことに成功した。また、ゲルろ過法により高分子分画と低分子分画に分離し、それぞれに対し糖定量分析を用いることにより、平均重合度88と40の13Xylanを得ることができた。AFM測定の結果、キシランの平均長は550nmであった。Worm-LikeChainモデルにあてはめてフォースカーブを解析することにより、高分子の柔軟性を示すパラメーターであるPersistence Lengthを求めると、0.41nmが算出された。フォースカーブはカードランで観察されるプラトーが観察されず、螺旋構造をとらないことが推定された。しかし、金属の添加で伸縮性が変化する結果は得られなかった。いっぽう、キシロースの2,4位にカルボキシメチル基を導入した化合物は、亜鉛イオンやランタニドイオンの添加により立体配座が逆イス型へと100%変換することが明らかになった。これにより、13Xylanをカルボキシメチル化することにより分子蛇腹作製することへの期待をつなぐ結果となった。
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