研究課題/領域番号 |
19655073
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機工業材料
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
滝沢 博胤 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90226960)
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研究分担者 |
林 大和 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (60396455)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2008年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2007年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 高圧合成 / 共有結合性化合物 / 結晶化学 / 結晶構造解析 / 強磁性 / イオン伝導性 / 状態図 / 層状化合物 |
研究概要 |
軽元素の共有結合ネットワークからなる結晶構造内のオングストロームサイズの空洞を「機能設計の場」と捉え、ゲスト種の導入によって電子・スピン・フォノンを独立に操り、ハイブリッド機能を発現し、モノリシック材料の多機能化を実現することを目的として、ホウ素と酸素、イオウからなる配位多面体を骨格とした新規物質を高圧合成法により探索した。ホウ素化合物の多くは、常圧下ではホウ素の平面3配位構造となるが、高圧力下ではsp^3配置によるBO_4やBS_4四面体の形成が促進され、これら四面体のネットワークから成る高圧相の形成が認められた。Ag-B-O系では、7GPa程度の圧力下で、新規化合物がアモルファス試料中に混在して生成し、そのIRスペクトルからBO_4四面体の形成が示唆された。温度、圧力をパラメーターとして結晶生成条件を詳細に調べることにより、褐色透明の単結晶を単離することに成功した。単結晶X線構造解析の結果、この新規物質はAg_<13>B_<11>O_<23>の化学組成で表される化合物で、BO_4四面体の頂点共有から成る結晶構造内の大きなケージに、Agイオンが統計的に分布した構造を有することがわかった。ケージ内ではAgイオンが大きな熱振動パラメーターを示すことから、ケージをチャンネルとしたイオン伝導性発現が期待できる。 メタロイド共有結合性化合物の物質探索では、新たにMnGe_4型新規物質群を見出し、その結晶構造を明らかにし、Mn-Mn距離に応じて強磁性が発現することを確認した。
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