研究課題/領域番号 |
19656017
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用光学・量子光工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
石川 靖彦 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (60303541)
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研究分担者 |
和田 一実 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (30376511)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2009年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2008年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2007年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 微小共振器 / 応用工学・量子光工学 / 計測工学 / 応用光学・量子光工学 |
研究概要 |
シリコンを利用した微小光デバイス技術-Siフォトニクス-が、大規模集積回路の動作速度や機能を飛躍的に向上させる観点から研究が活発化している。本研究では、情報通信分野への応用が主体のSiフォトニクスを、医療・ライフサイエンス分野へ展開することを最終目標とする。特に、「ニオイ」の源となる気体分子を高感度検出する「嗅覚センサチップ-フォトニックノーズ-」を開拓することを目標として研究を進めてきた。 研究期間内の具体的な目的は、嗅覚センサチップの開拓に向け、 ・SiO2上に形成されたSiリング光共振器の分子検出機能を実証 することであり、これまでにSOIウエハを電子ビームリソグラフィとドライエッチングにより加工することで、リング光共振器に2本の単一モード細線光導波路(0.4μm、高さは0.2μm)が近接して形成された構造(センシング部)を作製することを可能としている。当初は作製したSi導波路の側壁荒れに起因した散乱損失が100dB/cm程度と大きい状況であったが、作製プロセスの最適化を進めた結果、微量分子のセンシングに必要な高いQ値(>10000)を有するリング光共振器を得ることができるようになった。 今年度は、センシング機能実証の実験として、 ・作製したリング共振器の表面を1.5ミクロン帯の波長で吸収をもつエタノールや水で覆った場合の光伝搬特性の変化の測定を行った。その結果、エタノールや水の被覆により、 ・クラッド層の屈折率変化による共振波長のシフト ・OH基の振動励起により発生する光吸収による共振ピークの減少、半値幅の増加(Q値の低下) を確認した。すなわち、リング共振器が分子センシング機能を有することを実証できた。
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