研究概要 |
製品の表面もしくは内部に高速で容易にフルカラーでマーキングができれば、個性豊かなデザインや高いセキュリティーをもつ製品、光コンピュータ用の3次元メモリーなど様々な用途が期待できる。しかし、大変困難な技術であり、未だ実現されていないのが現状である。そこで本研究では、1本のレーザ光線によってフルカラーマーキングを実現することを目的とした。そのため、貴金属ナノ粒子が表面プラズモンによって、可視域の様々な発色現象を起こすことに着目した。具体的には、レーザ光線でサイズ制御しつつ貴金属のナノ粒子を創成し、3原色を発色させる新たなレーザマーキング法の実現を目標とした。これにより、全く新しいレーザフルカラーマーキングが実現できると期待される。19年度に完成させた実験装置を用いてフルカラー化に向けた本実験を行った。まず,3原色の発色実験を行った。その結果,大気中で不安定な銀ナノ粒子をガラスにφ10nmのナノ粒子で分散させ封じ込めることで安定した赤,青,緑を発色させることに成功した。次にフルカラーマーキングシステムについて検討し,グラビア印刷の原理,ディスプレイの原理など様々な可能性について試した.その結果,合成色の発色に成功した。 本研究成果はまとめて関連学会にて口頭発表を行った。
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