研究課題/領域番号 |
19656072
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電力工学・電気機器工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小田 哲治 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (90107532)
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研究分担者 |
小野 亮 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 准教授 (90323443)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2008年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2007年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 静電気放電 / 低電圧 / トンネル電流 / イオン化 / デバイス障害 |
研究概要 |
昨年に引き続き、低電圧(50V)以下で、微小容量(2.2pF)のキャパシタを帯電させ、接触放電時の放電電流観測と発光を観測した。この静電気放電には、小型のリレーを利用した。従って、充電電圧が小さい場合には、機中での放電は起きえないはずであり、おそらくは、2つの接近する電極間でのトンネル電流が流れるものと考えて試行実験を試みた。この静電容量は、人体など(通常数10から100pFアルとされており、これまでの静電気模擬実験にはこの大きな静電容量に充電し、その放電電流を観測していた。従って、放電時の放出エネルギーは、静電容量比だけでも50分の1、また、帯電電位も1-3桁小さいため、放電エネルギーは、1/2CV^2で近似できるので2桁から7桁も小さく、pJレベルである。この値は、熱的にはかなり小さな値である。なお、最近の静電気障害によるデバイス故障は、熱的と言うよりは瞬時的な強磁場によるものがより問題化されている。実験は、水銀を接触部に含ませたwet typeリレー(高速応答)と通常のリレーでケースから取り出し可能なdrytypeリレーを用いて計測した。ちなみに、静電気発光は、充電電圧が180V以上で安定して観測されること、100V以下では殆ど観測されないことが明かとなった。一方、接触放電電流に関しては、波形は外部回路に大きく依存し、波形自体は比較的変わらないこと、リレーのタイプによって充電電位との相関が異なること、放電路の抵抗を波形から求めることに成功した。その結果によると、明らかに、接触時の抵抗が帯電電圧に依存して変化すること、リレーによって異なること、大気中に保存すると特性が大きく変化することなどを実験的に明らかにすることができた。
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