研究課題/領域番号 |
19656150
|
研究種目 |
萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
都市計画・建築計画
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
門内 輝行 京都大学, 工学研究科, 教授 (90114686)
|
研究期間 (年度) |
2007 – 2008
|
研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
|
配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2008年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2007年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | 人間-環境系 / デザイン / 創発システム / 類似と差異 / ミクロとマクロ / セルオートマトン / マルチエージェントシステム / 記号工学 / メタファー / アブダクション / 記号過程 |
研究概要 |
本研究の目的は、人間-環境系におけるデザインの問題を対象として、記号工学(semiotic engineering)の視点から創発システムのモデルを構築し、そのシミュレーションを実行すると共に、新たなデザインの可能性を探求することにある。本年度は次の研究課題に取り組んだ。 (1) 類似と差異のネットワーク 創発システムの事例として、自然物から人工物に至る多様な要素の集合からなる街並み景観を取り上げ、有限の要素から無限の景観を創発する離散無限(discrete infinity)の仕組みを分析した。 (2)ミクロとマクロの相互作用 本研究では、建築・都市空間と人間による現象を創発的な現象として捉え、複雑系の観点から建築・都市空間と人間からなる系の局所的な相互作用だけでなく、その局所的な相互作用の全体としての働きを確認した。具体的には、(1)建築・都市空間における人間行動を記号過程(semiosis)として把握すると共に、(2)セルオートマトンに基づいて、人間行動の記号過程をモデル化し、マルチエージェントシステムによる行動シミュレーションを行うことにより、ミクロとマクロの相互作用からなる人間-環境系のダイナミズムを分析した。 (3)記号過程としての設計プロセス 設計プロセスにおいてアイデアが創発するプロセスに焦点を結び、実際の設計事例や設計実験を通して、設計プロセスを記号過程として記述し、特にアブダクション(abduction;仮説推論)の仕組みを探求した。 以上の研究成果をもとに、記号工学の視点から、人間-環境系のデザインにおける創発システムの仕組みについて得られた知見をとりまとめた。
|