研究課題/領域番号 |
19656155
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築史・意匠
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
大和 智 筑波大, 人間総合科学研究科, 教授 (80191352)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2008年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | ノルウェイ / フィンランド / 北欧 / 戦後の住宅建築 / 日本建築 / 影響 |
研究概要 |
平成20年2月26日より3月6日にかけてフィンランド、ノルウェイにおける戦後住宅の保存状況、資料蒐集を目的として現地調査を実施した。両国において研究協力者の協力を得て、1950-60年代に建設されたオスロ市内及びヘルシンキ市内等に所在する個人住宅の実査及び所有者インタビューを行った。またナショナルギャラリー(オスロ)及び建築博物館(ヘルシンキ)の付属図書館において各国の建築家協会機関誌を通覧し、日本の伝統建築及びモダニズム建築に関する記事の抽出を網羅的に行った。両国とも首都を中心として1950-70年代に開発された郊外住宅地に、戦後日本の建築家によってデザインされた住宅建築に影響を受けた住宅等が多数遺存すること、この時期の建築雑誌にも日本の戦後住宅や伝統建築の構法、意匠に関する記事がしばしば掲載されていたことが確認できた。ノルウェイにおいては、日本の戦後建築に関する情報が直接的にはデンマークの建築デザイン界における動向を介してもたらされたと考えられること、フィンランドにおいては特に住宅生産における工業化の観点から日本建築の構法に強い関心がもたれていたことなどの知見を得ることができた。今回の調査によって、戦後北欧の住宅建築における日本建築の影響のあり方や系譜、さらには戦後の北欧、日本における住宅デザインの特質の解明等に展望が持てるようになり、今後、蒐集した記事の分析、設計者や発注者への聞き取り、デンマーク等関連国における調査、また実作の追加・詳細調査を進めてゆく所存である。
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