研究課題/領域番号 |
19656165
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中村 吉伸 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教 (30198254)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2008年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2007年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 負の熱膨張 / 窒化物 / 金属間化合物 / 格子欠陥 / 強磁性 / 軟磁性体 / 応力誘起磁気変態 / 磁気機械結合 / 磁性 / ヘテロ接合 / 構造・機能材料 / 破壊現象 / 自己診断 / センサー / 磁気体積効果 |
研究概要 |
宇宙往還機搭載用機器などの温度環境の過酷な条件下での超精密機器などへの応用展開が期待されるマンガン窒化物負膨張・ゼロ膨張材料に破壊・破断の自己診断機能(応力感応機能)を付与したインテリジェントな構造材料の開発を目指した。 平成19年度よりMn_3Cu_<1-x>Ge_xN_<1-δ>セラミックスにおいて窒素欠損を導入することにより、その磁気特性の修飾・変更を試みているが、本年度までに0<x<0.4の組成領域での多量の窒素欠損(δ>0.1)の導入により本来常磁性体であるMn_3Cu_<1-x>Ge_xNを超軟磁性の室温強磁性体に転化させることに成功した。その新奇磁気特性を用いた機能材料への応用展開の過程で、軟磁性体化Mn_3Cu_<1-x>Ge_xN_<1-δ>セラミックスが全く新しい物理現象である応力誘起磁気変態が示唆される応力-歪特性を示すことを見いだした。すなわち、この材料系においてHIP処理による組織の高密度化と窒素欠損量の精密制御による3点曲げ撓み試験時に特定の応力域で負の弾性定数を示すことを示した。 強度・靭性などの機械特性は物質を構成する化学結合の状態を強く反映した物理量であり、またその物質が遍歴強磁性体であるならその物質の磁性もまたバンド構造、すなわち物質を構成する化学結合の状態を反映した物理量となる。本研究において見いだされた負の弾性定数は材料への応力の印加に伴う歪みがバンド構造の変化をもたらして辛うじて、保っていた磁気秩序を妨げ、強磁性から常磁性への転移に伴う磁歪め解消が格子体積の減少をもたらすことで3点曲げ時の撓みが解消されると考えると一応の説明がつく。磁気機械結合は従来から予想はされていたもののその現象の実体に迫った研究例はなく今後の検討課題も多いが、本研究の成果が磁気機械結合の研究のフロンティアとなりうるものと確信している。応用的な側面では材料の変形を自ら解消する形状記憶合金類似の性質により超高硬度かつ高靭性構造材料としての展開も示された。
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