研究課題/領域番号 |
19657011
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生態・環境
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
可知 直毅 首都大学東京, 理工学研究科, 教授 (30124340)
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研究分担者 |
大曽根 陽子 国際基督教大学, 教養学部, 研究員 (60407187)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2008年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 窒素固定植物 / 生理生態 / 成長モデル / ミヤコグサ / 窒素利用戦略 / 栽培実験 / 生態学 / エコタイプ |
研究概要 |
1「窒素固定植物は土壌に十分な窒素がある時でも窒素固定システムを働かせており、結果として窒素濃度を高めたりすることで何らかのメリットを得ている」という仮説に基づき、「全窒素獲得量に占める窒素固定由来窒素含量の割合には系統間変異がある」という予測を検証するため、以下の栽培実験を実施した。 2根粒菌を接種したミヤコグサ13野生系統を人工気象室内で栽培し、展葉から30日目における窒素獲得量と15N含量から窒素固定量を推定し、これらの値から算出される各系統の窒素固定寄与率(%Ndfa)を比較した。 3いずれの土壌窒素濃度条件下でも、%Ndfaは系統間で有意に異なった。また%Ndfaは、すべての系統で土壌窒素濃度条件の増加に伴い低下した。高土壌窒素濃度条件下における%Ndfaの系統間変異は、低土壌窒素濃度条件下のものよりも顕著だった。 4以上のことから、土壌窒素濃度条件によってミヤコグサ野生系統の窒素獲得における窒素固定寄与率は異なり、特に高土壌窒素濃度条件下における窒素固定寄与率には大幅な系統間変異が見られることが明らかとなった。 5理論上は、窒素固定植物の成長にとって最適なのは、土壌の利用可能な窒素量がある一定以下の時は窒素固定、一定以上のときは根からの窒素吸収によって窒素を獲得することである。しかし、実際には、窒素固定植物はある一定以上の土壌窒素条件でも少ないながら窒素固定を続ける。そこで、窒素固定と窒素吸収をさまざまな割合で併用する場合を想定し、根の窒素吸収能力が異なる場合に窒素固定を併用する効果を評価するためのモデルを開発した。
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