研究課題/領域番号 |
19657024
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
形態・構造
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研究機関 | 基礎生物学研究所 |
研究代表者 |
村田 隆 基礎生物学研究所, 生物進化研究部門, 准教授 (00242024)
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研究分担者 |
長谷部 光泰 基礎生物学研究所, 生物進化研究部門, 教授 (40237996)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2008年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2007年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 微小管 / ATP / 細胞質 / 細胞分裂 / 分裂準備帯 / 植物細胞 / 無細胞系 |
研究概要 |
植物細胞において、細胞表層の微小管は細胞の伸長方向と分裂面の制御を通して器官の形の制御に働く。表層にある微小管の構築機構の解明が望まれるが、その分子機構は関与するタンパク質の機構解析、新しい因子の同定に必要な実験系に良いものがないため、ほとんど進んでいない。本研究においては、タバコ培養細胞の単離細胞表層と細胞質を用いて微小管の再構築を起こさせる実験系の開発を目指す。研究の遂行は、同様の手法で紡錘体の無細胞系構築を目指すTobias I.Baskin博士(日本学術振興会外国人招へい研究者)との共同研究により行った。 1単離細胞膜上での微小管重合、脱重合の再現 従来用いてきた細胞膜-細胞質抽出液の実験系では、微小管を重合させることはできるものの脱重合が起こらず、結果として微小管のクラスターが形成されるのみであった。細胞調製中の酸素欠乏状態によるATPの枯渇の可能性を考え、抽出液にATPを加えたが、改善はごくわずかだった。次に、細胞質抽出に用いる緩衝液が生理的な塩濃度・生理的pHでない可能性を考え、緩衝液の検討を行った。緩衝液をPipes(pH 6.8)からHepes(pH 7.0)に変更し、100mMの塩化カリウムを加えたところ、ATPの存在下で微小管の脱重合が起こった。この脱重合は細胞内で起こる表層微小管の脱重合と類似していた。 2分裂期の細胞質抽出液の単離法の検討 DNA合成阻害剤アフィディコリンにより同調を行い、分裂準備帯を持つ細胞(細胞周期:前期)が高頻度に含まれる細胞集団を得て、細胞質抽出液の単離法の検討を行った。前期の細胞は細胞膜が壊れやすく、破砕により細胞膜が壊れやすかった。細胞壁溶解処理後に、通常用いるテフロンホモゲナイザーに代えて、細胞を注射針に通すことにより核を破壊せずに細胞質を調製することに成功した。
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