研究課題
萌芽研究
本萌芽研究では、RNA修飾酵素の一部が、DNAにも作用しうることを検証することを目的とした。昨年度、tRNA(Q34)グアニントランスグリコシダーゼがtRNAの塩基配列を保持するDNA(tDNA)のグアニン塩基の交換反応を触媒することを見出した。本年度は、この研究成果をもとに、他のtRNAグアニントランスグリコシダーゼが同様の触媒活性を保持しているかについて検討を加えた。その結果、古細菌の一部に、従来、知られていなかった塩基交換活性を保持するarcTgtが存在することを見出した。少なくとも、本酵素は、試験管内で、G15のみならず、G13の塩基交換も行い、アーケオシン15および13を生産する。この酵素活性が細胞内でも実際に発現しているかどうか、新たな課題が浮上した。また、数多くのRNA修飾酵素について、DNAに対する触媒活性の有無を検討した。ほとんどすべての酵素は、DNA修飾活性を持たなかったが、逆にDNAメチル化酵素と同定されているものの中に、RNA修飾酵素活性をもつものが見つかった。この酵素活性は、tRNAにm2Gの修飾をもたらすことから、未同定の新規RNAメチル化酵素であると思われる。現在、遺伝子破壊株を作成し、その修飾するRNA分子種および修飾部位の同定に着手した。これらの研究成果の大部分は、現在も検討中であり、論文としてまとめるに至っていないが、同時に解析した幾つかのRNA修飾酵素について、論文をまとめ、学会発表によって研究威果を公開することができた。
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