研究課題/領域番号 |
19657061
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
森 博幸 京都大学, ウイルス研究所, 准教授 (10243271)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2008年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2007年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | in vivo光架橋 / SecA / タンパク質膜透過 / SecY / SecG / translocon / pBPA / アミノ酸アナログ / SecYEG / SecDF / Protein translocation |
研究概要 |
タンパク質膜透過装置SecYEGのサブユニットの1つであるSecGの全領域(2本の膜貫通領域と細胞質領域、ペリプラズム領域各1つ)を対象に、計37個のamber変異体をplasmid上に作製し、この部位にpBPAを導入したin vivo光架橋実験を行った。その結果、SecGの細胞質領域は、モータ因子SecA ATPase,チャネルの基幹因子SecYと近接していることが明らかとなった。これら因子との相互作用部位は、重複しているが、その作用様式は、SecAのヌクレオチド結合状態に依存して変化し、ATP結合型の条件では、SecAはSecGにより近接することを見いだした。加えて、SecGの第2の膜貫通領域内にpBPAを導入したある変異体においては、SecYとの間で架橋複合体を形成することを明らかにした。この結果は、本in vivo光架橋実験は、膜貫通領域内の相互作用解析においても有用であることを示している。更に、SecGの第2の膜貫通領域と細胞質領域の境界に位置する52番目、あるいはペリプラズム領域との境界に位置する72番目のアミノ酸をpBPAに改変したSecG変異体を用いた場合には、既存のSec因子に対する抗体とは反応せず、電気泳動上移動度の異なる新たな架橋複合体のバンドが検出された。C末端に付加したHis6タグ配列を利用した親和クロマトグラフィーにより架橋複合体を精製し、質量分析により相手の同定を行った所、前者は、機能未知の細胞質膜タンパク質であることが明らかとなった。現在、同定された因子が真に架橋パートナーであるかどうかの検証を進めている。 以上のように、部位特異的in vivo光架橋実験は、既存因子のみならず、未知因子との相互作用解析にも威力を発揮する画期的手法として、今後の応用が期待される。
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