研究課題/領域番号 |
19657073
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
進化生物学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
土居 信英 慶應義塾大学, 理工学部, 准教授 (50327673)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2008年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2007年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 生命の起源 / 合成生物学 / 試験管内選択 / 遺伝暗号 / mRNAディスプレイ法 / ライブラリー / 配列空間 / 進化 |
研究概要 |
本研究では、独自の試験管内選択技術であるin vitro virus (IVV)法を用いて、「原始的」アミノ酸を含む、限定された数種類のアミノ酸からなる大規模なランダム配列タンパク質ライブラリーを構築し、その中から機能や構造をもつ配列の探索を行う。これにより、タンパク質や遺伝暗号の初期進化の可能性に関する「実験進化学」的アプローチを試みるとともに、「20種類よりも少ないアミノ酸からなる限定された配列空間を探索する」というアイデアが、新しい機能タンパク質の効率的な探索法として有効か否か検証することを目的とする。ランダム配列として、コドンの2文字目と3文字目の塩基をN(4種類の塩基の混合)とし、コドンの1文字目の塩基をGまたはAに限定した合成DNAを用いて、12種類のアミノ酸からなるランダム配列を設計した。コントロールとして、コドンの1文字目の塩基もNとした20種類すべてのアミノ酸からなるランダム配列も準備した。SH3ドメインの約半分をこれらのランダム配列で置換したライブラリーをそれぞれ作製し、SH3ドメインの基質ペプチドへの結合能を指標として試験管内選択を行った。その結果、アミノ酸の種類を限定した場合と20種類すべてを用いた場合とで、いずれもスクリーニングの3ラウンド目で結合能をもつ配列の濃縮が確認されたことから、2つのライブラリーはアミノ酸の種類に関わらずほぼ同程度の機能配列を含んでいることが示唆された。現在、得られたタンパク質を大量発現・精製して、アミノ酸の種類によって結合能以外の物性に違いがあるか詳細に検討中である。
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