研究課題/領域番号 |
19658020
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用昆虫学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
新美 輝幸 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教 (00293712)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2008年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2007年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | カブトムシ / 角形成 |
研究概要 |
カブトムシの角原基と付属肢原基の発生パターンの類似性に着目し、付属肢形成に関する分子レベルでの研究が最も進んでいるキイロショウジョウバエの知見をもとに、付属肢形成において重要な役割を担う遺伝子群をさらにクローニングした。その結果、キイロショウジョウバエでは単一遺伝子であるのに対し、カブトムシでは遺伝子重複により生じたと考えられる2種類の遺伝子が存在する場合が認められた。また、選択的スプライシングによるアイソフォームが存在する遺伝子も認められた。これまでに得られた各遺伝子の部分配列から二本鎖RNAを合成し、幼虫体に注射した。larval RNAi法の結果、肢や触角などの付属肢においてキイロショウジョウバエと同様の表現型が認めらたことから、これらの遺伝子はいずれれも付属肢形成において進化的に保存された機能を持つことが明らかとなった。一方、角形成においては、わずかな短縮および著しい短縮を生じる表現型が観察された。つまり、付属肢形成遺伝子には、角形成において、軽微な機能を担う遺伝子と重要な機能を担う遺伝子が存在することが明らかとなった。角形成において興味深い結果が得られた遺伝子について、larval RNAi法の結果を再確認するため、同じ遺伝子の異なる配列に基づいて合成した二本鎖RNAにおいても同様の実験を行った。その結果、再現性が認められ、それぞれの遺伝子に特異的な表現型であることが判明した。以上の結果より、付属肢形成遺伝子は、角という付属肢とは異なる起源の構造の形成にも何らかの役割を担っていることが判明した。
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