研究課題/領域番号 |
19658039
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用生物化学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
草野 友延 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 教授 (40186383)
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研究分担者 |
高橋 芳弘 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 助教 (20390891)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2009年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2008年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2007年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 植物 / ストレス / 転写因子 / 翻訳制御 / 乾燥耐性 / ショ糖 / ストレス耐性 |
研究概要 |
タバコ植物の老化過程で誘導される遺伝子であるtbz17は、bZIP型のタンパク質をコードしている(Kusano et al.1996 ; Yang et al.2001)。tbz17遺伝子のcDNAは長い5'側の非翻訳領域を持っており、この領域に3つの短いORFを持っている。これらを上流ORF(upstream ORF, uORF)と呼称する。このうち、2つ目のuORFは、植物種を超えて配列の保存性が見られた。実は、tbz17に系統上近縁であるシロイヌナズナのAtbZIP11遺伝子も同様のcDNA構造を持っており、この遺伝子の場合主たるORFの翻訳がショ糖により抑制されること、この際AtbZIP11 cDNAの保存性のあるuORFが関与することが報告されている(Wiese et al.2004)。著者らは、tbz17 cDNAでも同様なショ糖による翻訳抑制が起こることを示した。さらに、この翻訳抑制を解除した形のtbz17 cDNAをセンス鎖で導入したタバコは、いずれも葉が厚い特徴を持ち乾燥に耐性であった。これらの形質転換タバコ植物を複数個体調べたところ、いずれにおいてもTBZ17の直接の標的と思われるアスパラギン合成酵素遺伝子(この遺伝子も老化時に誘導される)に加え、リン酸化ショ糖合成酵素遺伝子とリン酸化ショ糖脱リン酸化遺伝子の一部の発現がともに有意に高まっていた。しかし、これら遺伝子の発現を直接にTBZ17タンパク質が転写活性化するのではないことも実験的に明らかにした。本実験については、ベルギーのSmeekensグループを筆頭に2,3のグループがしのぎをけずっていることから、学会発表は控えてきた。現在、論文を作成中である。Sunil et al.Generation of sucrose-accumulated and drought-tolerant plants by engineering of a single sucrose-sensitive bZIP transcription factor(仮題)。
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