研究課題/領域番号 |
19658053
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
食品科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
三坂 巧 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 准教授 (40373196)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2008年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 食品 / 遺伝子 / 味覚 / 受容体 |
研究概要 |
近年、各種の味覚受容体やシグナル分子が同定され、味蕾細胞特異的に発現する遺伝子群の同定、ならびに味情報の受容・伝達機構へのそれら分子の関与が解明されてきた。しかし塩味受容や味蓄細胞の分化、味神経との情報伝達などに直接的に関わる分子の同定はほとんど達成されておらず、味蕾細胞に発現する分子の知見は十分とは言えない。本年は、DNAマイクロアレイ技術を用いて、新たな味蕾特異的分子マーカーの同定とその発現解析を行った。 マウスおよびラットの有郭乳頭味蕾細胞、味蕾周辺の上皮細胞、これらを含む乳頭上皮を用いてDNAマイクロアレイ解析を行った。各アレイの結果を比較し、味蕾特異的に発現すると予想される遺伝子を抽出した。各遺伝子のcDNAを取得し、in situ hybridizationにより味蕾内での発現を確認した。味蕾の一部の細胞に特異的な発現が見られたものは、さらに二重in situ hybridizationを行い、既知の味蕾分子マーカーと発現分布を比較した。今回取得した分子の中には、TRPM5(甘・旨・苦味受容細胞マーカー)、PKD1L3(酸味受容細胞マーカ二)と排他的に発現するものがあった。これは、塩味受容細胞を含む新たな細胞種のマーカーとなり、今後残された味蓄細胞種の機能の特定につながると予想される。今後は味蕾細胞に特異的な発現を示す分子群が、味神経への情報伝達機構に何らかの関与を行っているかについて、個体レベルでの解析も視野に入れながら検討する。
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