研究課題/領域番号 |
19659005
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
落合 正仁 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (50127065)
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研究期間 (年度) |
2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2007年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | 超原子価 / 臭素 / ヨウ素 / 脱離基 / ナイトレン / アジリジン / ナイトレノイド / イリド |
研究概要 |
I.プロモニウムイリドをカルベンの発生源とする反応の開発:臭素原子が比較的小さいために、また三価の臭素置換基の極めて高い脱離能(超脱離能)により、ブロモニウムイリドは新しい良好なカルベンの発生試剤となることが明らかとなった。ロジウムなどの遷移金属触媒を使用すると緩和な条件下にカルベンを発生させることができた。新しいカルベン発生試剤の誕生に向けて、超原子価有機臭素化合物が極めて有用であることを証明できた。また、スルフィドの存在下にプロモニウムイリドの分解反応を行い、イリド転移反応を開発してスルホニウムイリドを合成する反応も開発した。ヨードベンゼン中でプロモニウムイリドの熱分解反応を行い、トランスイリド化を進行させて、ヨードニウムイリドを合成することにも成功した。 II.ブロモニウムイリドをアリール化試剤として活用する反応の開発:各種含窒素複素環化合物とプロモニウムイウドとの反応を実施し、N-アリール化反応が一般性の高い反応であることを明らかにした。脂肪族アミン類との反応も検討した。 III.全く未知の化合物である超原子価イミノブロマンの合成:トリフリル基を導入したアミドにジフルオロブロマンを作用させてイミノブロマシを合成することに成功した。イミノブロマンの合成が可能であることを明らかにした最初の例である。またその固体構造も明らかにした。三価の臭素置換基の超脱離能のために、トリフリルイミノブロマンの反応性は極めて高く、有害な遷移金属を使わなくても緩和な条件下にナイトレノイドとして機能することを見出した。ナイトレノイドの二重結合への挿入反応やスルフィド、ボスフィン、アミン等へのイミノ基転移。反応も開発した。
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