研究課題/領域番号 |
19659058
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
柴田 重信 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (10162629)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2008年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 体内時計 / 食事 / 時計遺伝子 / 肝臓 / サーカディアンリズム |
研究概要 |
光のリセットは、Perl,Per2の遺伝子の転写調節領域に光で反応する領域を介して調節していることが知られている。では給餌性の体内時計リセットのシグナル伝達は何か?摂食の何が時計をリセットさせているかを明らかにする必要がある。その要素のうち本研究では主に、栄養物の観点から研究を進めた。 餌の消化・吸収によりこのリズムのリセットが起こると予想できるので、成分を変えた人工飼料を用意した(AIN-93G)。特に炭水化物、タンパク質、脂肪の成分を調整し、またトータルのカロリー量を調整し、まずどのような栄養成分がこのリセット機構に重要であるかを明らかにする。また対照群としては、難消化性の繊維分を多く含む餌を用意するグループも作成した。その結果、100%タンパク質の餌では体内時計は全く同調せず、100%の大豆油ではわずかに同調させた。一方、100%コーンスターチは餌と同等の位相前進を引き起こした。また、ポリデキストロースなど、難消化性の炭水化物ではこのような作用は見いだせなかった。上記の実験で大まかな栄養素の同定が可能であったので、次に何がより有効成分として働いているかを明らかにする必要がある。炭水化物であるコーンスターチが強い同調促進作用を示したので、単糖類や2糖類を与えて、給餌性のリズムリセットが同様に観察されるか、否かについて調べた。単糖類としてグルコースとフルクトースを用い、2糖類としてシュクロースを用いた。血糖の変化と対応してコーンスターチをグルコースに置換した餌が強く同調を引き起こした。この結果、血中のグルコース増大が肝臓の体内時計同調には重要であることが示唆された。
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