研究課題/領域番号 |
19659090
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
浅田 祐士郎 宮崎大学, 医学部, 教授 (70202588)
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研究分担者 |
鶴田 敏博 宮崎大学, 医学部, 助教 (10389570)
畠山 金太 宮崎大学, 医学部, 講師 (60325735)
加藤 丈司 宮崎大学, フロンティア科学実験総合センター, 教授 (20274780)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2008年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2007年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 心不全 / 骨代謝因子 / 心肥大 / 線維化 |
研究概要 |
(1) ヒト心臓でのオステオプロテゲリン(OPG)の産生を検討した(n=56)ところ、冠循環で有意に増加することが明らかになった。この値と患者背景を比較したが、年齢、心内圧、左心機能、BNP値、腎機能等いずれのものとも明らかな相関関係を持たないことが分かった。 (2) 動物実験では2種類の高血圧モデルで左心室内のOPG遺伝子発現が亢進することがわかった。特に腎動脈上部の大動脈を結紮した圧負荷モデルを用いて検討したところ、心内腔が拡張した時期に最もOPG遺伝子発現が亢進していた。また、OPG遺伝子・蛋白発現の推移と p53、TRAIL発現、アポトーシスとの関連性を観察したところ、これらが圧負荷という心臓へのストレスに対して巧妙に時間依存性に調節されていることが明らかになり、心臓の構築やリモデリングに関与している可能性が示唆された。 (3) 培養細胞を用いてOPGの役割をさらに検討した。OPG遺伝子誘導にはアンジオテンシンIIが関わっていることが明らかとなった。また、心筋細胞、心線維芽細胞で発現するOPG遺伝子を特異的に抑制するといずれも細胞が死に至り、これらはアポトーシス関連蛋白の増減と関連していた。 (4) 現在、OPGノックアウトマウスを用いて検討しているところであり、内因性のOPGの役割を検討する。さらに今後、OPG製剤をこれらの動物モデルに投与する予定である。 これらよりOPGが心血管リモデリングの進行に関わっている可能性が示唆され、調節機構ならびに病態生理学的意義を明らかにすることで、治療薬として臨床応用の可能性を探りたいと考えている。
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