研究課題/領域番号 |
19659191
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
福永 健 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (80333540)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2008年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2007年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 免疫調節 / 温熱療法 / 顆粒球吸着療法 / 炎症性腸疾患 / サイトカイン / 熱ショック蛋白 / 温熱治療 |
研究概要 |
昨年度より懸案であった、"Online-Hyperthermia"すなわち末梢血を連続的に治療温度(摂氏約43℃)に加温して、酢酸セルロース顆粒球吸着ビーズ(JIMRO、群馬)へ接触させるラットを対象とした実験体外循環回路の開発を目指した。最終的に室温条件で新たに蓄熱装置を付加した実験回路を一定容量の恒温槽に浸水させることにより、必要な実験条件を満たす回路が作成できた。同回路を用いて15週齢雄性SDラット(新たな回路に伴うpriming volumeの増大に鑑み、実験動物の体重を増加)に対し、前年度確立した方法に準拠して両側頚静脈による体外循環を行った。体外循環式で室温(25℃)群・温熱(43℃)群各10例と、間歇式で行った同条件群各5例で血漿HSP(Heart Shock Protein)-70およびTGF-βを測定した。体外循環群では有意な変化を同定できなかったが、間歇群においては温熱顆粒球吸着療法(HGMA)施行群で施行後に有意な血漿TNF-βの上昇を認めた。我々は通常の顆粒球吸着療法(GMA)が末梢免疫調節性Tリンパ球の発現を増強することを証明(Clin Exp Immnol. 2009)しており、これまでのヒト末梢血を用いた静置系での予備実験(Trans Apher Sci. 2008)においてHGMA群で血漿IL-1raの有意な増強を示したことと今回の結果をあわせて考察するに、HGMAは通常GMAの能動的免疫抑制機能を強化する一定の効果があると期待された。一方、当初の目的であるHSP-70増幅効果が証明できなかったことは、改良装置においても充分な温熱付加ができなかった可能性を考えており、今後も引き続き検討・開発を継続してゆく所存である。
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