研究課題/領域番号 |
19659198
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
永井 良三 東京大学, 医学部・附属病院, 教授 (60207975)
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研究分担者 |
眞鍋 一郎 東京大学, 医学系研究科, 科学技術振興特任教員 (70359628)
藤生 克仁 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (30422306)
武田 憲文 東京大学, 医学部附属病院, 特任助教 (60436483)
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研究期間 (年度) |
2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2007年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 上皮-間葉移行 / 慢性炎症 / 慢性腎疾患 / 線維化 / 組織リモデリング / 転写因子 / 糖尿病 / KLF5 |
研究概要 |
上皮-間葉移行(Epithelial-mesenchymal transition、EMT)は、上皮細胞が間葉系細胞様に形態変化する現象であり、初期胚発生における原腸陥入、神経提細胞の運動や器官形成過程、特に心臓や腎臓での重要性がよく知られている。EMTは細胞の運動性や細胞外基質の蓄積をもたらすことから、最近EMTが癌の浸潤や転移、また臓器線維化や慢性炎症に重要であることが徐々に明らかとなってきている。本研究計画はEMTの転写制御機構を明らかとするとともに、慢性炎症性疾患におけるEMTの役割を解明することを目標とした研究を行った。その結果、転写因子KLF5がEMTに関わっていることを見いだした。KLF5ヘテロ接合体ノックアウトマウスに各種腎疾患モデルを適応したところ、線維化と腎機能への影響が明らかとなった。さらに、in vitro EMTモデルを用い、KLF5の過剰発現・ノックダウンによりEMTへの作用を検討した。また、クロマチン免疫沈降法によってKLF5が結合する領域を分離し、高速シークエンシング法によりゲノムワイドにKLF5標的遺伝子の探索を行った。マイクロアレイデータとの比較によりS100蛋白がKLF5の下流遺伝子として重要であることを見いだした。さらに、S100蛋白が慢性炎症に重要であることを見いだしており、KLF5はEMTと慢性炎症の両者から慢性腎疾患の発症と進展に深く関わっていることが示唆された。
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