研究課題/領域番号 |
19659209
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
森本 幾夫 東京大学, 医科学研究所, 教授 (30119028)
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研究分担者 |
細野 治 東京大学, 医科学研究所, 助教 (50190210)
山田 健人 慶応義塾大学, 医学部, 講師 (60230463)
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研究期間 (年度) |
2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2007年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | アスベスト / 悪性中皮腫 / CD26 / ヒト化CD26抗体 / 免疫不全マウス / ADCC / p27^<Kipl> / メモリーT細胞 |
研究概要 |
CD26は110KDaの蛋白質であり、T細胞ではメモリーT細胞マーカーであるが、腫瘍の発生にも重要な役割を果たしている。 我々はCD26の機能に関してT細胞上でCD26がβ1インテグリン分子と共にコラーゲンの機能的受容体であることを発表している。この研究の過程で悪性中皮腫由来細胞株のJMNがCD26を強発現し、コラーゲンの接着に関与することを見い出し、CD26が悪性中皮腫の病態にも係わっている可能性が示唆された。アスベストばく露による悪性中皮腫は、今後ますます増加する事が予想され、大きな社会問題となりつつある。そこで、外科的に切除した悪性中皮腫組織のCD26の発現を調べたところ、悪性中皮腫患者組織ではCD26は強発現していたが、炎症性中皮など良性中皮組織では発現していなかった。 我々はマウス型CD26抗体をin silico法にて高親和性、高生物学的活性をもつヒト化CD26抗体を開発した。そこでこのヒト化CD26抗体の悪性中皮腫株JMNの増殖への影響を検討した。ヒト化CD26抗体はin vitroでp27Kip1の誘導を介してJMN細胞株の増殖抑制が認められ、さらにAntibody dependent cellular cytotoxicity(ADCC)の機序で中皮腫細胞を腫瘍溶解することが明らかになった。さらにヒト中皮腫細胞株を免疫不全マウスに移植した系にヒト化CD26抗体を投与したところ腫瘍を縮小させ、腫瘍移植マウスの生存を延長させることを見出した。これらの結果からCD26は悪性中皮腫の発生に関与し、ヒト化CD26抗体はCD26陽性悪性中皮腫の新しい治療法として非常に有望なことが強く示唆された。
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