研究課題/領域番号 |
19659227
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
岩下 達雄 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (30449011)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2008年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2007年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 片頭痛 / ERK / カプサイシン / 三叉神経節 |
研究概要 |
片頭痛の病態には、脳硬膜および三叉神経節における侵害受容体の活性化が関与していると考えられている。当研究室は、カプサイシンに感受性をもつ侵害受容体の1つであるTRPV1(transient receptor potential vanilloid subfalnily member 1)受容体が脳硬膜および三叉神経節に存在していることを明らかにした。 一方、痛覚伝達にはストレスに応答して活性化するMAP kinaseであり、また、細胞の生存・増殖やアポトーシス誘導をコントロールすることが知られている、extracellular signal-regulated kinase (ERK)のリン酸化が関与していることが報告されている。 今回我々は、in vivoにて脳硬膜にカプサイシンによる侵害刺激を加えてTRPV1受容体を刺激すると、三叉神経節においてERKリン酸化が生ずることを明らかにし、片頭痛の新しい動物実験モデル作成につながる可能性を示した。さらに、神経系株化細胞PC12を用い、in vitroにてカプサイシン刺激をおこなうとERK、p38およびAkt (protein kinase B)のリン酸化が認められ、侵害刺激に対する痛覚情報伝達系の多様性を明らかにした。 本研究は、気象要因変化による片頭痛発症機序を今後解明していく上で、基礎的データとなると共に、治療薬評価に有用な実験モデルの作成につながる可能性が示唆された。
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