研究課題/領域番号 |
19659269
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
瀬戸 俊之 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 研究員 (60423878)
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研究分担者 |
小倉 壽 (小倉 寿) 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (10115222)
田中 あけみ 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (30145776)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2008年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2007年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 遺伝子治療 / PEGリポソーム / 先天性ムコ多糖症 / 亜急性硬化性全脳炎 / 神経変性疾患 / 遺伝子治療学 / 脳発達障害 / ドラッグデリバリー / 小児神経学 / 遺伝・先天異常学 / 遅発性ウイルス感染症 / 血液脳関門 |
研究概要 |
小児における、先天性ムコ多糖症などの遺伝性脳代謝疾患や亜急性硬化性全脳炎などの遅発性中枢神経感染症の中枢神経障害に対しる治療法開発を目的として、非侵襲的(静脈内投与)で効率的に脳を標的とした薬物を運搬しうるPEGリボソームの開発研究を開始した。 高率にβ-galactosidaseプラスミドを内包するPEGリポソームを作成するために、使用する脂質の種類と比、リポソーム懸濁液の破砕時間、extrusionの際の圧力とextruderの加熱温度の諸条件を変えてリポソーム粒子の物理的評価を行った。安定で再現性のある条件設定には至っていないため、今後も実験を重ねていく方針である。In vivoでのリポソーム投与実験に先立って、マウス胎児脳から神経細胞を分離し、初代培養の実験系を確立した。これはβ-galactosidase欠損マウスを用いた細胞治療実験で応用し、成果を得たので論文発表を行った。このマウス胎児脳神経細胞の初代培養系を用いて、β-galactosidaseプラスミド内包PEGリポソームの神経細胞内へのエンドサイトーシス効率を知る予定である。一方、先天性ムコ多糖症の中枢神経障害の病態を明らかにするために、実際に知能障害を有するII型とIII型のムコ多糖症患者の臨床症状を詳細に分析し、学会発表を重ねている。これらの知見はムコ多糖症患者に対する治療効果やその開始時期、予後について有用な情報を与えるものである。 これらの臨床的知見もふまえて、今後も前述の基礎実験を積極的に進めていく予定である。
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