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統合失調症の病態におけるD型アラニンの役割に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19659290
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 精神神経科学
研究機関千葉大学

研究代表者

橋本 謙二  千葉大学, 社会精神保健教育研究センター, 教授 (10189483)

研究分担者 伊豫 雅臣  千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (50191903)
研究期間 (年度) 2007 – 2008
研究課題ステータス 完了 (2008年度)
配分額 *注記
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2008年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2007年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードD型アミノ酸 / D型アラニン / 統合失調症 / NMDA受容体 / 動物モデル / 死後脳
研究概要

以前我々は、統合失調症の病態にD型アミノ酸の一つであるD型セリンを介するNMDA受容体機能低下が関与していること、およびD型セリンの合成・分解の過程に異常がある可能性を指摘した。一方、D型アラニンもD型セリン同様、NMDA受容体のグリシン調節部位に作用することが知られており、哺乳類の脳にも存在することが報告されている。最近、米国UCLAのDr.Tsaiらのグループは、統合失調症患者におけるD型アラニンの二重盲検プラセボ対照試験を施行したところ、D型アラニンはプラセボ投与群と比較して、統合失調症の陽性症状、陰性症状、および認知機能障害を有意に改善することを報告した。統合失調症のNMDA受容体機能低下仮説から推測すると、D型セリン同様、D型アラニンも統合失調症の病態に関与している可能性がある。本研究では、統合失調症の病態におけるD型アラニンの役割を調べることを目的とした。最初に、高速液体クロマトグラフィーを用いてD型アラニンの分離、定量する方法を確立し、マウス脳内のD型アラニンの定量を行った。次に、統合失調症モデル動物におけるD型アラニンの効果を調べた。D型アラニンはD型アミノ酸酸化酵素(DAAO)によって分解されることが知られており、DAAO阻害作用を有する薬剤を投与することにより、D型アラニンの投与量を軽減できないかと考えた。NMDA受容体拮抗薬MK-801投与によるプレパルス抑制障害に対するD型アラニンの効果は、DAAO阻害薬の同時投与により増強した。さらに、インビボ脳内透析法により、マウス前頭皮質における細胞外D型アラ二ン濃度は、D型アラニン単独投与に比べて、DAAO阻害薬の同時投与の方が有意に高いことが判った。本研究の結果は、DAAO阻害薬の併用により、D型アラニンの投与量を軽減することが可能であることを示唆した。

報告書

(2件)
  • 2008 実績報告書
  • 2007 実績報告書

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公開日: 2007-04-01   更新日: 2016-04-21  

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