研究課題/領域番号 |
19659319
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
塩見 尚礼 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (70378462)
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研究分担者 |
来見 良誠 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (70205219)
谷 徹 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (20179823)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2008年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2007年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 移植・再生医療 / 外科 / 再生医学 / リンパ管浮腫 / リンパ管内皮細胞 / 乳癌 / 細胞治療 |
研究概要 |
リンパ管浮腫(またはリンパ浮腫)はリンパ管の低形成や閉塞あるいは機能不全によって、末梢組織間隙にリンパ液を貯留する病態である。後天性リンパ浮腫は世界的にみるとフィラリア感染症によるものが最も多いが、本邦では外科手術や放射線治療などによって引き起こされるものがもっとも多く、現在でも保存的治療以外に有効な治療法が無い、治療困難な病態である。 本研究の主目的は、この難治性疾患であるリンパ管浮腫に対し、新しい治療法である細胞移植療法の可能性を示すことにある。移植する細胞のソースとして、乳癌患者から得た皮膚リンパ管内皮細胞、骨髄細胞由来幹細胞を準備している。既にヌードラットの尾を用いたリンパ管浮腫モデルを完成させており、これに細胞移植することで治療効果があるかどうかを検討した。 (1)骨髄細胞由来幹細胞株からのリンパ管内皮細胞への分化誘導 前年度より着手している骨髄細胞由来幹細胞からの分化誘導を引き続き行っている。得られた細胞をリンパ管特異的マーカーの解析により確認中である。 (2)皮膚リンパ管内皮細胞によるリンパ管浮腫モデルに対する細胞移植療法モデルの確立と評価 既に確立したリンパ管浮腫モデルに皮膚リンパ管内皮細胞を細胞移植し、治療効果を判定した。細胞移植群は、コントロール群に比べて有意にリンパ管浮腫の軽減を認めた。また、この効果を赤外観察カメラシステムPDE-2(浜松ホトニクス社製)を用いたICG蛍光画像で確認した。これまで30匹のヌードラットに細胞移植を行ったが、最長1年の観察で造腫瘍性を認めなかった。 これらのデータをまとめ、現在論文発表の準備中である。さらに、新たに科研費のサポートを受け、本研究での基礎研究をもとにした臨床応用を目指すプロジェクトにも着手している。
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