研究課題/領域番号 |
19659347
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 城西大学 |
研究代表者 |
内田 博之 城西大学, 薬学部, 准教授 (20245195)
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研究分担者 |
大竹 一男 城西大学, 薬学部, 助教 (50337482)
小林 順 城西大学, 薬学部, 教授 (20153611)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2008年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2007年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 腸管粘膜萎縮 / 一酸化窒素 / 誘導型NO合成酵素 / アポトーシス / 腸管萎縮 / 絶食 / -酸化窒素 / 栄養 |
研究概要 |
【目的】誘導型NO合成酵素(iNOS)阻害剤により腸管粘膜萎縮が軽減し、絶食による初期の腸管粘膜萎縮にも、iNOS由来NOが関与することを推測した。そこで、本年度は、絶食による初期の腸管粘膜萎縮のメカニズムを各種遺伝子発現の観点から明らかすることを目的とする。【方法】Wistar雄性9週齢ラットをそれぞれ生理食塩水(SA)投与群とiNOS選択的阻害剤aminoguanidine(AG)投与群に分け、絶食時間を0、24、48、60および72時間とした。絶食後ラットを解剖し空腸を摘出し、病理組織評価、NO2-測定、さらにiNOS、TNF-αおよびINF-γのmRNA発現量を測定した。【結果】SA投与群に比べてAG投与群は、48時間以降において絶食に伴う腸粘膜高の短縮が有意に軽減され、そしてアポトーシス陽性細胞割合の低下が観察された。また、48時間以降において絶食に伴うNO2-濃度の増加も示された。さらに、iNOSのmRNA発現量は絶食時間に伴い有意に増加し、これらの増加はAG投与群で有意に抑制された。INF-γのmRNA発現量は絶食時問に伴い有意に増加し、これらの増加はAG投与群で有意に抑制された。TNF-αのmRNA発現量は72時間絶食で有意に増加し、AG投与群で有意に抑制された。【考察】AGの投与により絶食ラットの空腸において、腸粘膜高の短縮軽減、アポトーシスの抑制、NO2-濃度の増加抑制、iNOS、TNF-αおよびINF-γのmRNA発現量の増加抑制が確認された。これらのことより腸管粘膜萎縮は、絶食によって発現が増加したINF-γが、iNOSを誘導し、それに伴いNOが産生し、アポトーシスが起こる。さらにアポトーシスが進むとTNF-αの発現が増し、更なる炎症作用が誘導されるメカニズムが示唆された。
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