研究課題/領域番号 |
19659364
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
加藤 功一 京都大学, 再生医科学研究所, 准教授 (50283875)
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研究分担者 |
岩田 博夫 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (30160120)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2008年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2007年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 細胞外マトリックス / コラーゲン / キメラタンパク質 / 神経幹細胞 / 再生医療 / 中枢神経 / 細胞分化 / 細胞移植 / 細胞増殖因子 / 細胞接着 / 細胞アレイ |
研究概要 |
中枢神経組織の再生プロセスの制御には、各種のタンパク質性制御因子の投与によって、移植神経幹細胞あるいは内在性神経幹細胞を取り巻く環境を整備することが効果的であると考えられる。本課題では、神経成長因子や細胞接着分子のようなタンパク質性因子を神経組織内の局所において効果的に作用させるための技術開発を目指し、細胞外マトリックス(ECM)指向性キメラプロテインの設計を行ってきた。 平成19年は、ECMとしてコラーゲンに着目し、von Willebrand因子由来のコラーゲン結合ドメイン(vWFCBD)が、ECM指向性ドメインとして有効であることを見出し、そのコラーゲン結合性を詳細に調べた。また、vWFCBDと神経接着分子、あるいは、上皮細胞増殖因子からなるキメラタンパク質を合成し、in vitro細胞培養系を用いて、それらの機能を評価した。 平成20年度は、コラーゲン親和性が報告されている複数のポリペプチド配列について比較検討を行い、コラーゲンとの親和性に優れ、且つ、分子サイズの小さいコラーゲン結合ドメインを探索した。また、各種の細胞増殖因子・神経栄養因子が神経幹細胞の増殖、分化、生存に与える影響について細胞チップ分析技術を駆使して比較した。その結果、たとえば、インスリン様細胞増殖因子をキメラタンパク質の構成要素とすることによって、神経再生を助けるオリゴデンドロサイトへの分化が進行しやすいことを見出した。以上の結果を総合して、神経組織再生治療に有効と考えられるECM指向性キメラタンパク質について考察した。キメラタンパク質の動物脳内投与による組織集積効果の試験については、投与法の予備的検討に留まり、十分な検討を行うことができなかった。
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