研究課題
萌芽研究
軟骨特異的発現をもたらすXI型コラーゲンα2鎖遺伝子(Collla2)のpromoter/enhancer配列にLacZとネオマイシン耐性遺伝子の融合遺伝子であるβgeo遺伝子を結合したトランスジーンコンストラクトを作製した。これを導入したトランスジェニックマウスを作製し、ラインを樹立した。このマウスの胎仔をX-galで染色すると、四肢と肋骨の軟骨原基のみが青く染まり、軟骨特異的にトランスジーンを発現していることが示唆された。このマウスの皮膚から線維芽細胞を、軟骨から軟骨細胞を初代培養した。培養にG418を添加すると、線維芽細胞は死滅したのに対し、軟骨細胞は生存した。Wild typeマウスから培養した軟骨細胞は死滅した。マウス培養軟骨細胞からRNAを抽出してcDNAを用意レトロウイルス発現ベクターに組み込んだcDNAライブラリーを作成した。このライブラリーをβgcoトランスジェニックマウス由来線維芽細胞細胞に導入したところ、G418耐性のコロニーは得られなかった。そこで初期化因子(c-Myc, Klf4, 0ct3/4, Sox2)とSOX9、SOX5、SOX6のcDNAをレトロウイルスベクターに組み込んで発現ベクターを川意した。これらを線維芽細胞に導入し、細胞から蛋白を抽出し、western blot解析を行った。各初期化因子とSOX9の抗体を用いたところ、バンドを認めたため、発現ベクターが機能していることが判明した。初期化因子、SOX9と軟骨cDNAライブラリーを種々の割合で混合して、線維芽細胞に導入したところ、コロニーが出現した。このコロニーをピックアップし、クローニングした。クローニングした細胞はalcian blueに染まり、軟骨の表現型を持つことが示唆された。この細胞の解析を進めるために、細胞からRNAと蛋白を抽出した、本年度の研究により、Collla2-βgeoトランスジェニックマウスとレトロウイルス発現ベクターを組み合わせて用いることにより、線維芽細胞を軟骨細胞に誘導し得ることが示唆された.
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http://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/dbcb/homepage/index.html