研究課題/領域番号 |
19659404
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
木口 倫一 和歌山県立医科大学, 医学部・薬理学, 助教 (90433341)
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研究分担者 |
岸岡 史郎 和歌山県立医科大学, 医学部・薬理学, 教授 (60137255)
前田 武彦 和歌山県立医科大学, 医学部・薬理学, 准教授 (50271010)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2008年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2007年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | アディポカイン / レプチン / アディポネクチン / ケモカイン / 脂肪細胞 / マクロファージ / 生活習慣病 / 神経因性疼痛 / PPAR |
研究概要 |
<研究の目的> 神経因性疼痛の病態の維持および増悪をアディポカインが担うという仮説を検証し、慢性疼痛と生活習慣病の関連を明らかにするとともに、新規治療標的分子の提示を目的とする。 <実験方法> 坐骨神経部分結紮(PSL)モデルマウスを用い、アディポカインシグナルの神経因性疼痛に及ぼす役割について行動薬理学的、生化学的および組織化学的手法を用いて解析を行った。 <研究成果> PSL後の坐骨神経においてレプチンおよびアディポネクチンの発現増加が認められ、それらはいずれも神経上膜に分布する脂肪細胞に発現していた。PSLによりレプチンは主にマクロファージのJak2-STAT3経路を活性化し、炎症性メディエーターであるiNOS、MMP-9、COX-2およびケモカインの発現を増加させた。レプチン欠損マウスにおいてはPSL誘発アロディニアの不形成が認められ、坐骨神経へのレプチンの直接投与およびレプチン曝露マクロファージの移植により再びアロディニアが惹起された。また高脂肪食により高レプチン血症を呈するマウスにおいて痛覚閾値の低下およびPSL誘発アロディニアの増悪効果が認められた。一方、アディポネクチンおよびそのセカンドメッセンジャーであるAMPキナーゼの刺激薬を投与するとPSL誘発アロディニアが抑制された。 <結論・意義> アディポカインの中でも、レプチンシグナルは神経因性疼痛の形成を促進性に調節し、アディポネクチンシグナルは神経因性疼痛の形成を抑制性に調節することが明らかとなった。これは生活習慣病基盤分子が慢性疼痛の病態に関与することを初めて見いだし、慢性疼痛の新規治療標的分子としてのアディポカインの可能性を提示するものである。
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