研究課題/領域番号 |
19659405
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | (財)東京都医学研究機構 |
研究代表者 |
池田 和隆 (財)東京都医学研究機構, 東京都精神医学総合研究所, 副参事研究員(分子精神医学研究ディレクター) (60281656)
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研究分担者 |
井関 雅子 順天堂大学, 医学部, 准教授 (80221076)
有田 英子 日本大学, 医学部, 兼任講師 (10114357)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2009年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2008年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 薬剤反応性 / ゲノム / 薬理学 / 脳神経疾患 / 医療・福祉 |
研究概要 |
本研究では、神経障害性疼痛の発症および分類に関わる遺伝子多型の同定を目的とした。平成21年度は、3年計画の最終年として、神経障害性疼痛患者の臨床データおよびゲノムDNAの収集を継続するとともに、遺伝子多型判定および関連解析を行った。サンプルの収集では、神経障害性疼痛患者合計100例以上の検体を収集するとともに、下顎骨切り術後の神経障害に関する症例の検体を230例以上収集した。下顎骨切り術後の神経障害は、障害が現れる人と現れない人が半々程度存在すること、形成外科的手術のため術前は健常者であること、下顎骨切りという画一的な侵襲が原因であることなどから、神経障害発現脆弱性を調べる上で極めて有用である。下顎骨切り症例230例に関して、イルミナ社製のゲノムワイド遺伝子多型解析を行い、ミューオピオイド受容体、GIRKチャネル、NMDA受容体チャネルの予定していた遺伝子多型を含む約100万の遺伝子多型の判定を終えた。膨大なデータであるためゲノムワイドの統計学的な解析は終了していないが、ミューオピオイド受容体遺伝子とGIRKチャネルに関してはデータを抽出し、関連解析を終えた。その結果、ミューオピオイド受容体遺伝子の3'非翻訳領域を中心に存在する連鎖不平衡ブロックが鎮痛薬感受性と関連することを見出した(Fukuda et al., Pain, 2009)。本結果および本研究で得られたサンプルとデータは、患者個々人の遺伝子に合ったテーラーメイド落痛治療を実現する上で、重要な基盤であると考えられる。
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