研究課題/領域番号 |
19659432
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
欠畑 誠治 弘前大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (90261619)
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研究分担者 |
二井 一則 弘前大学, 医学部・附属病院, 助教 (40431457)
和田 仁 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30111264)
丸屋 信一郎 弘前大学, 医学部附属病院, 助教 (90396408)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2008年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2007年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | lipid raft / 脂質 / 外有毛細胞 / prestin / コレステロール / 運動能 / キャパシタンス / 聴覚 |
研究概要 |
目的 : 哺乳類における極めて鋭敏な音受容機構は、内耳における外有毛細胞(OHC)運動能がもたらす"蝸牛増幅機構"によっている。OHC運動能は、その細胞側壁に存在する細胞モーターであるprestinの変形によることが解明されつつあり、また、OHCのstiffhessの重要性が強調されている。本研究では、Lipid raftの聴覚に及ぼす効果を、その阻害薬として知られているmethyl-beta-cyclodextrin(MβCD)や、その構成脂質を用いて解析する。 結果 : 1. MβCDの効果をパッチクランプ法にて検討した。1mM MβCDはnon-linear capacitanceは29.3±9.3mV脱分極側にshiftし、peak capacitance(C_<mpeak>)を3.58±1.34pF減じた(n=4)。コレステロールにて過分極側にshiftすることが示された。DIASを用いて運動能を測定したところ、MβCDはOHCの運動能を増強することがわかった。1mM MβCDによる平均の増加率は138.1±8.4%(n=4)であった。 2. water soluble cholesterol(cholesterol-MβCD)によってnon-linear capacitanceは11.9±4.6mV過分極側にshiftし、C_<mpeak>を0.327±0.215pF増加した(n=6)。OHCの運動能は、平均88.1±5.8%(n=3)に減じた。 結論 : OHCの運動能がlipid raftを介して修飾を受けている可能性が初めて示された。
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