研究課題/領域番号 |
19659553
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会系歯学
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研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
柿木 保明 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (10420762)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2008年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2007年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 唾液 / 口腔乾燥症 / 粘性 / 湿潤度 / メンブレンフィルター / 色素 / 高齢者 / 口腔ケア |
研究概要 |
本年度は、前年度までに、水分を10秒間に10mm吸湿する材料を選択して決定したことから、湿潤度検査紙の湿潤速度に関する研究を中心に進め、また同時に湿潤速度を電気的に描出できる方法について検討した。 湿潤速度についてはおよび継時的な湿潤速度の変化と測定後の変化およびに対象液体の物性の違いによる湿潤速度について実験的に検討した。湿潤速度の測定には標準のモデルとして吸水性スポンジに標準化されたペーパータオルを3枚重ねたものを対象液体に10mm浸漬した状態で計測表面が吸湿してから、表面に垂直に保持して10秒間吸湿させた。記録は、ハイビジョンのビデオカメラを固定して、吸湿変化を記録し測定終了後15秒、計25秒間記録して、1秒後との変化を記録した。電気的繁華の記録は、最終的に口腔水分計ムーカスのセンサを用いることで湿潤速度を表現できることが判明し、その電気的な数値を記録した。 その結果、蒸留水の湿潤速度は、10秒間で10.08±0.12、計測後15秒後の数値は11.25±0.24で約10%上昇した値で安定した。物性による変化では粘性が高くなるにしたがって湿潤速度が低くなりグリセリン50%液では10秒後4.33±0.28と約43%に低下し、粘性が高くなるに従って湿潤速度が低くなることが示された。一方、電気的描出については、口腔水分計ムーカスのセンサーでは、口腔水分計値=10.11×湿潤度(mm)-9.06 (r2=0.97)と極めて有意に描出できることが示され、簡便で安全に電気的評価が可能になることが示された。このシステムを応用して開発することでより客観的な唾液評価が可能となり、要介護高齢者や障害者を含めた口腔乾燥症の診断治療に有用な機器になり得ると考えた。
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