研究課題/領域番号 |
19659578
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
臨床看護学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
渡辺 悦子 東京大学, 大学院・医学会系研究科, 助教 (90376418)
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研究分担者 |
春名 めぐみ 東京大学, 大学院・医学会系研究科, 講師 (00332601)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2008年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2007年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 看護学 / 妊婦 / 妊娠高血圧症候群 / 酸化ストレス / ライフスタイル |
研究概要 |
妊娠高血圧症候群(PHI)発症原因の一つである酸化ストレスを抑制することが、PIH予防に貢献する可能性が示されている。本研究では、PIH妊婦の生活要因の特徴、酸化ストレスマーカーと生活要因の関連を明らかにする。 方法妊娠末期、分娩時、産後の縦断調査で質問紙調査と採血を実施し、PIH妊婦13名(軽症PIH6名、重症PIH7名)と年齢をマッチングさせた正常妊婦42名を分析対象とした。 結果1)PIHで高値を示す血清Sflt/PlGF値は、重症度に応じて高値を示した。平均年齢は、軽症37歳、重症36歳、正常33歳であった。非妊娠時BMI(kg/m^2)は、軽症27、正常20であり、正常妊婦が最も低値を示した(p<0.05)。栄養素摂取量は飽和脂肪酸の摂取が軽症で最も少なく、脂質代謝マーカーは、PIHで有意に高値を示した。2)酸化ストレスマーカーの尿中8-OHdGは、軽症PIHより重症PIHで高値を示した(p=0.06)。尿中バイオピリン値は3群で差はなかった。PIH9名、正常10名の血清CenzymeQ_<10>(CoQ_<10>)の分析では、妊娠中と分娩時の酸化型/総CoQ_<10>の平均割合が、正常よりもPIHで高値であり、酸化ストレスが高いことが示された。3)軽症、重症PIH妊婦では、精神的健康度が悪い群では、尿中バイオピリン値は高値を示したが、正常妊婦では差がなかった。 結論PIHの特徴は、非妊娠時の高BMIと脂質代謝亢進であり、また、尿中8-OHdG、CoQ10よりPIHと酸化ストレスの関連が示された。他に、PIH妊婦は、正常妊婦と同じ生活要因(精神的健康度)であっても、活性酸素を惹起しやすいことが示された。以上より、PIH妊婦の酸化ストレスを抑制する必要性が示され、非妊娠時からのBMI管理と酸化ストレス抑制のために精神的ストレスの調整を行う必要性が明らかになった。
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