DNA修復と細胞周期制御機構のクロストークの解明

• 研究課題/領域番号: 19681004
• 研究種目: 若手研究(A)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 放射線・化学物質影響科学
• 研究機関: 神戸大学
• 研究代表者: 西 良太郎 神戸大学, 自然科学系先端融合研究環・バイオシグナル研究センター, 助教 (80446525)
• 研究期間 (年度): 2007 – 2009
• 研究課題ステータス: 完了 (2009年度)
• 配分額: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円); 2009年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円); 2008年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円); 2007年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
• キーワード: 放射線生物影響 / DNA修復 / 細胞周期 / ヌクレオチド除去修復 / 中心体 / 色素性乾皮症

研究概要

ヌクレオチド除去修復(NER)は紫外線照射によって生じるDNA損傷を含む多様な損傷を修復する重要なDNA修復機構である。XPC蛋白質複合体(XPC複合体)はNERにおけるDNA損傷認識に必須の因子である。XPC複合体のサブユニットの一つであるcentrin 2(1-172アミノ酸)はこれまでにXPCの損傷DNA結合活性を促進することが報告されている。その一方で、centrin 2は中心体蛋白質として同定され、中心体複製に必須の因子であることが知られている。Centrin 2によるXPCの損傷DNA結合活性増強の機構を解明する為に、centrin 2のドメイン解析を行った。Centrin 2のカルボキシ末端ドメイン(94-172残基)はXPCとの相互作用及び、上述のXPCの損傷DNA結合活性の増強に十分であることを明らかにした。一方、アミノ末端ドメイン(1-93残基)は他のDNA損傷認識因子であり、ユビキチンE3リガーゼであるUV-DDBと相互作用することを見出した。さらにcentrin 2を欠く条件下ではXPCのユビキチン化が減弱することからcentrin 2はXPCのユビキチン化を二つの損傷認識因子と相互作用することにより制御している可能性が示唆された。

研究成果

• [雑誌論文] Hoeijmakers, Wim Vermeulen, Fumio Hanaoka and Kaoru Sugasawa, UV-DDB-dependent regulation of nucleotide excision repair kinetics in living cells (2009)
  • 著者名/発表者名: Ryotaro Nishi, Sergey Alekseev, Christoffel Dinant, Deborah Hoogstraten, Adriaan B. Houtsmuller, Jan. H.J.
  • 雑誌名: DNA Repair 8 ページ: 767-776
  • 査読あり
• [雑誌論文] UV-DDB-dependent regulation of nucleotide excision repair kinetics in living cells (2009)
  • 著者名/発表者名: Ryotaro Nishi
  • 雑誌名: DNA Repair (未定)(掲載確定)
• [雑誌論文] In vivo destabilization and functional defects of the xeroderma pigmento sum protein C caused by a pathogenic missense mutation (2007)
  • 著者名/発表者名: G. Yasuda., R. Nishi
  • 雑誌名: Molecular and Cellular Biology 27 ページ: 6606-6614
  • 査読あり
• [学会発表] Centrin 2 mediates interaction between XPC and DDB2 (2009)
  • 著者名/発表者名: Ryotaro Nishi
  • 学会等名: 第32回日本分子生物学会年会
  • 発表場所: パシフィコ横浜
  • 年月日: 2009-12-09
• [学会発表] Centrin 2 mediates interaction between XPC and DDB2. (2009)
  • 著者名/発表者名: Ryotaro Nishi
  • 学会等名: 第32回日本分子生物学会
  • 発表場所: パシフィコ横浜(神奈川県)
  • 年月日: 2009-12-09
• [学会発表] Centrin 2は損傷認識因子XPCとDDB2の相互作用を促進する (2009)
  • 著者名/発表者名: yotaro Nishi
  • 学会等名: 第20回DNA複製・組換え・複製ワークショップ
  • 発表場所: 琵琶湖コンファレンスセンター
  • 年月日: 2009-11-01
• [学会発表] Centrin 2は損傷認識因子XPCとDDB2の相互作用を促進する (2009)
  • 著者名/発表者名: Byotaro Nishi
  • 学会等名: 第20回DBA複製・組換え・修復ワークショップ
  • 発表場所: 琵琶湖コンファレンスセンター(滋賀県)
  • 年月日: 2009-11-01
• [学会発表] Centrin 2 enhances in vitro nucleotide excision repair via complex formation with xeroderma pigmentosum group C protein through its C-termin domain. (2008)
  • 著者名/発表者名: Ryotaro Nishi
  • 学会等名: 第31回日本分子生物学会年会・第81回日本生化学会大会合同大会
  • 発表場所: 神戸ポートアイランド
  • 年月日: 2008-12-11
• [学会発表] Centrin 2 enhances in vitro nucleotide excision repair via complex formation with xeroderma pigmentosum group C protein through its C-terminal domain (2008)
  • 著者名/発表者名: Ryotaro Nishi
  • 学会等名: 第31回日本分子生物学会年会・第81回日本生化学会大会合同大会
  • 発表場所: 神戸ポートアイランド
  • 年月日: 2008-12-11
• [学会発表] ヌクレオチド除去修復因子の細胞内動態とその制御機構 (2008)
  • 著者名/発表者名: 西 良太郎
  • 学会等名: 組換え複製合同ワークショップ
  • 発表場所: ラフォーレ修善寺
  • 年月日: 2008-03-04
• [学会発表] ヌクレオチド除去修復因子の細胞内動態とその制御機構 (2008)
  • 著者名/発表者名: 西良太郎
  • 学会等名: 第19回DNA複製・分配ワークショップ・合同ワークショップ
  • 発表場所: ラフォーレ修善寺
• [学会発表] ヌクレオチド除去修復因子の細胞内動態とその制御機構の解析 (2007)
  • 著者名/発表者名: 西 良太郎
  • 学会等名: BMB2007
  • 発表場所: パシフィコ横浜
  • 年月日: 2007-12-13
• [学会発表] ヌクレオチド除去修復因子の細胞内動態とその制御機構の解析 (2007)
  • 著者名/発表者名: Ryotaro Nishi
  • 学会等名: 第30回日本分子生物学会
  • 発表場所: パシフィコ横浜
• [備考]
  • URL: http://www.biosig.kobe-u.ac.jp/lab_4.html