研究課題/領域番号 |
19700551
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用健康科学
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研究機関 | 大阪大学 (2008) 早稲田大学 (2007) |
研究代表者 |
野村 幸子 大阪大学, 医学系研究科, 特任研究員 (30348784)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,650千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 450千円)
2008年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2007年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 褐色脂肪細胞 / 単一細胞分析 / ミトコンドリア / 生活習慣病 / 熱産生 / 単一細胞解析 |
研究概要 |
褐色脂肪細胞を標的とした従来の研究では、生体全体のエネルギーバランスを操作する事象が重要視され、褐色脂肪組織丸ごとのエネルギー消費容量を測定することができれば十分な成果が得られたものと判断されてきた。一方で、組織を構成する脂肪細胞の不均一性があるため、これらの研究では生体のエネルギー状態に応じて変化する脂肪細胞の適応過程の本質を捉えるには不十分である。本研究では、褐色脂肪組織に含まれる脂肪細胞について個々に測定し、その細胞の多様性を詳細に検討することにより、脂肪組織全体の機能変化を細胞レベルで明らかにすることを試みた。褐色脂肪細胞は貯蔵された中性脂肪を酸化分解し熱として散逸する。この褐色脂肪細胞による熱産生は細胞内に豊富に存在するミトコンドリアの機能に由来するが、細胞内のミトコンドリアの数は個々の細胞の成熟度などの違いによって異なることが報告されている。そこで、単一褐色脂肪細胞におけるミトコンドリア数のカウントを目的とした、マイクロ流体デバイスによる測定法の確立を目指した。ミトコンドリアの擬似試料として、外径1μmの蛍光粒子を内径2μmのキャピラリーを利用し泳動することで、その個数を計測することに成功した。また、細胞一個を捕獲・培養・破砕するマイクロ流体デバイスを開発した。さらに、これらの技術を組み合わせ、細胞一個のミトコンドリア数の測定を試みた。この単一脂肪細胞測定法を用いた解析から、従来の細胞集団実験や固定された組織の観察では得られなかった情報が得られることが期待される。
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