研究課題
若手研究(B)
この研究は、多様化・複雑化する生活問題を解決するために要請される連携能力に着目した。家政学教育に必要とされる連携能力を明らかにするために、その基礎的階梯として、家政系学部から就職者を多数輩出する管理栄養士の連携能力形成プロセスと連携の質を左右する因子を明らかにすることを目的とした。とくに、近年、栄養士法改正や栄養療法に関する診療報酬の改定により、連携能力を必要とし、他職種と組織的な連携・協力を行っている医療分野で働く管理栄養士10名を対象に連携に関するインタビュー調査を行った。分析方法は修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いた。結果以下のことが明らかになった。(1)データから25の概念と、概念の意味のまとまりに基づいてカテゴリー化された5つのカテゴリーが生成された。(2)連携能力を形成するプロセスには、職場内連携努力プロセスと、職場外連携努力プロセスが存在し、双方向な関係があった。両努力は、連携深化へのステップへ進展した。(3)連携の質を左右する因子は、3つの概念から構成された。これらは、連携制度の仕組み、高度な専門的知識や技術、総合的なマネジメント能力、であった。
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日本家政学会誌 62巻6号(通号554号)印刷中
130004774062
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