研究課題/領域番号 |
19700676
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
地理学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
渡邊 隆広 東北大, 理学(系)研究科(研究院), 研究員 (40436994)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
2,570千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 270千円)
2008年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2007年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 古気候・環境変動 / 同位体 / 年代測定 / 地球化学 / シベリア / 有機物 / 湖沼堆積物 / バイカル湖 |
研究概要 |
堆積物を用いて過去の環境変動を復元するためには、堆積層の形成年代を決定することが重要である。これまでに10年以上継続してロシア・バイカル湖堆積物を用いた古環境変動解析が進められているが、堆積物の年代値に不確定要素が多く含まれることから、精度の高い環境復元は困難であった。過去2-3万年間の年代決定には堆積物中の植物残査等、供給源の明確な有機物を単離して放射性炭素年代測定を行う必要がある。しかしながら、バイカル湖堆積物中には植物残査が極めて少ない。そこで、高時間解像度で全有機炭素の年代測定を行い、年代値の分布パターンから年代モデルを作成した。得られた成果を以下(1)-(4)に示す。 (1)高時間解像度でバイカル湖堆積物の放射性炭素年代測定を行ったことにより、過去の気候変動に伴う大気中放射性炭素濃度変動との対比が初めて可能となった。この結果に基づいて確度の高い年代決定を進めた。 (2)年代決定に必要不可欠であるが、これまで不明確であったバイカル湖におけるリザーバー効果と有機物供給源の変化による年代値への影響を2060±60年と算出した。 (3)本研究における年代モデルにより、バイカル湖から採取した4本の柱状堆積物試料間の対比が明確になった。 (4)氷期から間氷期への気候遷移期における急激な気候変動イベントの時期を特定し、他の湖沼・海洋堆積物を用いた環境変動解析結果との比較が可能になった。 以上の結果について国際学術会議において発表した。また、論文を執筆し国際学術雑誌に投稿した。
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