| 研究概要 |
本研究課題では, 特異点をもつラグランジュ部分多様体のフレアー理論の研究を行った.とくに特異点をもつラグランジュ部分多様体として次の二つの場合を考察した.
一つはラグランジュはめ込み.もう一つは特異点の補集合を想定した凹型のエンドをもつ非コンパクトなシンプレクティック多様体におけるルジャンドルエンドをもつ非コンパクトなラグランジュ部分多様体である.
前者に関しては,オックスフォード大学のD. Joyce教授との共同研究で, 特異点が横断的二重点となる自己交叉をもつラグランジュはめ込みのA∞代数の構成を行った.後者に関しては,バブルが起こらないという仮定のもと,ルジャンドルエンドをもつ二つのラグランジュ部分多様体のフレアーホモロジーの構成を行った.さらにルジャンドルエンドをもつラグランジュ部分多様体のA∞代数の構成方法を探るため,境界付き多様体のモースホモトピーの研究を行い,カップ積の構成に成功した.
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