研究概要 |
塩化鉄(III)錯体含有イオン液体の室温および低温下における磁化特性を調べ,これらの中に溶存した錯体の発光スペクトルを調べた.室温では常磁性様応答を示したが,2 K で有限磁場において反強磁性相関を示唆するヒステリシスが観測された.これにより,ゼロ磁場で自発磁化を持つ室温液体の創成に一歩近づいた.イオン液体中のアニオンの構造はレーザーラマンにより決定され,実験の範囲内では単核錯体であることが確認された.また,水相および有機相と分離し第3 相を保持したまま永久磁石で分離・移動可能であった.
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