研究課題/領域番号 |
19760021
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
薄膜・表面界面物性
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
梶本 典史 東工大, 理工学研究科 (30447544)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,560千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 360千円)
2008年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2007年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 有機分子膜 / 表面電位 / 光第二次高調波発生(SHG) / 界面電子移動 / 極性構造 / 靜電エネルギー / 配向オーダーパラメータ / 誘電緩和現象 |
研究概要 |
極性分子で構成される有機分子膜/金属界面で生じる分極構造を系統的に理解することを目指し、以下の研究を行った。この分極構造の特徴を掴むためには、極性分子の秩序配向(極性構造)とその構造に伴う電子移動機構を併せて理解する必要がある。そのため、当初計画した通り、1.極性構造と注入電荷が共存する複雑な分極構造から選択的に検出可能な測定系の構築を行い、2.極性構造と界面電子移動の関係をエネルギの観点から解析を行った。 1.表面電位法と光第二次高調波発生法(SHG)を用いた外部刺激による分極現象の減衰過程の評価: SHGは極性構造に由来するプロセスに加えて、内部電界に由来するプロセスによっても発生する。そこで電場誘起メカニズムの大きさを表面電位法で見積もることが可能であるため、表面電位法とSHG法を併用することで、極性構造のみを選択的に検出可能であるという着想に至った。その結果、これらを併用することで、1.が可能であることを示し、Alq3蒸着膜で生じる初期分極の外部刺激による減衰過程を明らかにし、極性構造に誘発される電子移動機構を見出した。 2.界面膜の分極構造とそのエネルギの観点からの解析: 本研究で見出された電子移動に対して静電エネルギの観点から解析(Cooperative Molecular Field Effect)を行い、電荷量及び移動方向はエネルギ最小状態で決定されることを示した。 以上により極性構造と界面電子移動との関係を明確にし、解析法の確立を行うことに成功した。
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