研究概要 |
カーボンナノチューブ(CNT)と樹脂材料の複合材料において,これまでにCNT単体が有する機能を発揮している結果は見られなかった.特に,複合材料の機械的特性の中で引張強さにおいては,本来引張方向には極めて高い強度(数GPa)はずが,CNTが引抜けるということが考えられた樹脂単体の引張強さとほとんど同様の特性しか出てない. そこで本研究では,CNTの引抜けが起こらないように,超高アスペクト比のCNTを合成して,それを複合材料として用いることで,1wt%のCNT濃度において,樹脂単体の1.45倍の引張強さを得ることができた.これにより,CNT複合材料においてCNT単体の特性を活かせる可能性を見いだした.
|