研究課題/領域番号 |
19760291
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
制御工学
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
辻 俊明 埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (60434031)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,560千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 360千円)
2008年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2007年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 加速度制御 / モーション制御 / センサレス制御 / 光学エンコーダ / 加速度計測 / センサレス計測 |
研究概要 |
光学エンコーダはモーション制御機器の位置を計測するセンサであるが、速度計測・加速度計測に応用した場合にノイズを発生することがモーション制御分野の極めて広範に亘る領域での課題となっている。そこで光学エンコーダの情報に基づく高精度加速度計測技術を確立し、加速度制御の性能を向上することを目的とし、研究を遂行した。同期計数法と呼ばれる高精度速度計測技術を開発し、加速度計測へと拡張した。本研究の成果は以下の3点に要約される。(1)同期計数法の実装による高精度加速度制御の実現と計測精度の定量的評価(2)エンコーダのスリット間隔誤差など理論上現れない技術的課題の解決(3)本技術を実装した多自由度ロボットによる高精度モーション制御の実現 まず、同期計数法の理論的検証を実施した後に一自由度のフライホイール制御系にこれを実装し、加速度制御の性能が従来のものよりも向上されることを確認した。また、加速度制御手法の拡張であるセンサレス力計測に本技術を応用し、力センサとの比較により、その計測性能を評価した(成果(1))。当初はエンコーダのスリット間隔の不均一性に起因して所望の性能が得られなかったが、スリット間隔の不均一性を無効化する手法を提案し、実装することによって理論に近い性能が得られることが確認された(成果(2))。3 次元多自由度ロボットおよび自律移動台車に本技術を実装し、衝撃緩和動作をはじめとする高度な運動が実現されることを実験的に示した(成果(3))。また、本研究の副次的な効果として(a)光学エンコーダに基づく広帯域躍度計測が可能となること、および(b)マルチレートサンプリング制御との組み合わせにより更なる性能向上が図られること、が明らかになった。
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